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フライアッシュコンクリートの特長

フライアッシュコンクリートの特長

 フライアッシュを使用したコンクリートの特長について、標準的な品質のU種を例に示すと次のとおりです。

●長期強度の増進
セメントにフライアッシュを混合した場合、ポゾラン反応が長期間継続するため、セメントだけの場合よりも長期強度が増進し、耐久性に富んだ構造物ができます。また、養生温度を少し高くした場合の強度は、フライアッシュを用いると著しく増進し、ポゾラン特有の効果がより発揮されます。従ってセメントの使用量の節減をはかることができます。
フライアッシュを混合したコンクリートの圧縮強度との関係
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●乾燥収縮の減少
フライアッシュを混和したコンクリートまたはモルタルは、フライアッシュの代替率が増加する程セメント量の減少により、硬化後の収縮率が小さくなり、ひび割れ現象が起こりにくく堅牢な構造物となり、また建物の上塗用としてもその特長を発揮します。
フライアッシュを利用したコンクリートの乾燥収縮試験例
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●アルカリシリカ反応の抑制
フライアッシュのアルカリシリカ反応抑制効果は古くから知られていましたが、独立行政法人土木研究所、(財)土木研究センター、(財)電力中央研究所および日本フライアッシュ協会の共同研究で、フライアッシュの使用によるアルカリシリカ反応の抑制が証明されました。
  さらにレディーミクストコンクリートの規格JISA5308にもアルカリシリカ反応抑制対策として、フライアッシュセメントB種若しくはC種の使用が採用されています。ただし、B種ではフライアッシュの分量(質量%)が15%以上と規定されています。これにより、わが国の骨材需要からみて、フライアッシュは、有効な混和材としての役割を果たしています。
フライアッシュ使用により、モルタルの膨張が1/20となり、アルカリシリカ反応がほぼ完全に抑制された例
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アルカリシリカ反応

骨材のある種の反応性シリカ鉱物が、セメント中のアルカリ成分と反応して骨材表面にけい酸ソーダを生成し、周囲から水分を吸収して膨張し、骨材周辺のセメントペーストに浸透圧による水圧を与えて、ひび割れが発生する現象です。
   フライアッシュは、このけい酸ソーダの生成反応(アルカリシリカ反応)を抑制する性質があります。
●水和熱の減少
セメントにフライアッシュを混合すると、コンクリートの水和熱が減少します。温度上昇は代替率が増加するほど減少するので、マスコンクリート工事、特にダム工事や原子炉格納容器等には極めて有効です。
 マスコンクリートの場合は、フライアッシュを用いないものに比べ、7日材令で6℃程度温度上昇が少なくなります。
フライアッシュ代替率とマスコンクリートの温度上昇関係試験例
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●水密性の向上
セメントにフライアッシュを混合すると、セメント中の遊離石灰とフライアッシュのシリカやアルミナとが結合して、不溶性の固い物質を作り、コンクリートの組織を緻密にして、その水密性を増し日時の経過とともに著しく効果を発揮するので、地中工事を始めあらゆる接水工事に有効です。
コンクリートの水密性の試験例
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●化学抵抗性の向上
セメントにフライアッシュを混合すると、ポゾラン反応の際に生成されるけい酸カルシウム水和物が組織を緻密にするとともに、反応によって遊離した不安定な水酸化カルシウムがフライアッシュの成分と結合するので、硫酸塩、海水、薬液等に対して顕著な効果を発揮します。
●ワーカビリティーの向上および単位水量の減少
フライアッシュは微細な球形をしているため、これを混和すると流動性が著しく改善されるので、コンクリートの打設が効率的に行われ、填隙性がよくなり、仕上り面が滑らかで美しくなります。プレパクトコンクリート工法には不可欠とされる理由もここにあります。また同一スランプを得るための所要水量は、フライアッシュの代替率に比例して減少します。
  最近はコンクリート構造物の高性能化に伴い、この性質を利用して高流動コンクリートなどにも用いられています。

ワーカビリティー

まだ固まらないモルタルやコンクリートの、おもに作業性の程度をいいます。「ワーカブルなコンクリート」とは、作業性のためにほどよい軟らかさをもち、しかも材料分離しにくいコンクリートのことをいいます。

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